水は最重要資源


 水は人間の生活や産業にとって欠かすことのできない、最も重要な資源といえる。
水そ
れ自体は地球上に膨大な量が存在するが、その97パーセントは海水であり、さらに残りの
3パーセントの淡水のうち、大半は極地などの氷山、氷河で占められている。
人間が実際
に利用できる淡水は、河川や湖、地下水など、全体の1パーセント程度に過ぎないのだ。

 それらの淡水は雨水に由来するものであり、もともと降水量の少ない地域では、利用可
能な水の量も少ないため、多くの人々が水不足に悩まされている。
また、水は野生の動植
物にとっても不可欠なものであり、水の減少によって生態系が破壊されるという現象も起
こっている。
例えば、アラル海(中央アジア・カザフスタンとウズベキスタンにまたがる
内陸湖。
塩湖として知られる)では、流れ込む河川からの大幅な取水によって面積が急激
に縮小し、塩分濃度が上がって魚など大半の動物が死滅してしまった。

 その一方で、雨の多い地域では集中豪雨で洪水が発生したり、多量の雨によって土壌が
流されるなどの被害も見られる。
また、全世界的に工業排水や生活排水などによる水質の
汚染も問題となっている。
最重要資源の損失は、人類を含む地球上の生物全体にとっての
損失と言える。
地球上の“水”が、三つの多国籍企業に支配されようとしているという話をご存知だろ
うか? 「ウォータービジネス」をテーマにしたある本によれば、フランス、ドイツ、イ
ギリスなど、ヨーロッパを本拠地として活動するグローバル水企業(ウォーター・バロン)
が、新自由主義による民営化政策のもとで巨大な利益をあげているとのこと。
しかもその
背後には、世界銀行や国際金融機関の強力なプッシュがあるのだという。
さらには、各国
の政府や政治家と癒着して利権を得ているというのだから驚きだ。

 そして、二度目に驚くべきことには、これからおよそ15年以内に、この三つの多国籍企
業が世界の水道の75パーセント近くを手中に収めるだろうとも言われていることだ。
まさ
しく命の源である水を押さえてしまえば、もう怖いものなし。
半信半疑になる話ではある
のだが、「水」という巨大な資源をめぐるビジネスは、今後もどんどん発展しそうな気配
である。
しかもこの3社の後を追う企業は日本から生まれるのではないか、という話が、
まことしやかに囁かれている。
はたしてどうなるのか、楽しみでもあり、少々恐ろしくも
ある。
水にまつわる経済の動きかからは目が離せない。

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